しばらくご無沙汰していました。ご無沙汰している期間中、総選挙があり政権交代の断が下った。鳩山内閣発足からちょうど一ヶ月が過ぎた。まあまあの滑り出しであった。国連での鳩山イニシアチブ、オバマ大統領との会談、韓国、中国首脳との会談など鳩山外交も順調に滑り出した。各大臣のユニークな発言も飛び出し、マスコミをにぎわしているが、問題が出てくるのもこれからだ。今回は、いままでのおさらいをして民主党の位置づけをまずしておこう。
小泉政権は、話も明快で国民をぐいぐい引きつけた。郵政民営化をはじめ、いくつかの改革も行ってきた。そもそも経済とは、「経国済民」の略で、国の経営と民の救済である。国の経営については、竹中平蔵大臣を起用し、経済的にはよくやったと思われる。ただし、当時アメリカでも主流であった新自由主義的経済で、規制緩和、WIN-WIN主義であった。
経済活性化のためには、この方法は極めて有効であった。規制緩和が進んでいないのは、農業と漁業である。既得権擁護のままである。だから今でも生産性が悪い。
小泉政権の弱点は、強いものにはよいが、弱いものいじめであった。そのいい例が派遣法の改正であった。リーマンショック後の派遣切りは自民党の弱いもの切捨ての思想が如実に出た。竹中さんは私は間違っていないと平然としているが、良心的な学者の中では「金融への縛りは必要だ」と金融工学の暴走を戒めるものもある。派遣法も、小生は悪くはないと思うが、あまりにも労働者擁護がなさ過ぎた。労働組合や民主党、社民党は一体何をしていたのか。この問題を明らかに指摘していたのは、共産党だけだった。
小泉政権の跡継ぎは、若き安倍内閣であり、「美しい国・日本」や教育改革など大いに期待されたが、農林大臣の汚職や不適切発言など不適格大臣の問題が次々と出てきて、悪ろき取り巻きのお友達大臣に足を引っ張られてしまった形になった。かわって安倍内閣の影にいた福田康夫内閣が誕生したが、実直さのゆえか、ねじれ国会がうまく切り回せず挫折した。ねじれ政権の舵取りや採決のやり方のルール化は、もう少し国会も国民も考えたほうがよい。そもそも自民党は早めに総選挙をすべきであったが、ずるずると引き延ばし、期限切れの総選挙で結局は惨敗した。そこには自民党の怠慢、小手先のずるさ、あくどさなどにあきれ返った国民がいた。
子育て支援は、自民党政権時代にも叫ばれてはいたが、一向に手を打たなかった。代わった民主党は民のための政策を打ち出したが、その財源はいったいどうなるのか。麻生さんも、選挙期間中盛んに財源問題を批判していたが、そもそも21世紀初頭の250兆円程度の国の借金を800兆円規模にしたのは、いったい誰なのか?歴代自民党政権も借金漬け内閣であった。最後の麻生さんも14兆円の補正予算もすべて国債である。さて、民主党の財源不足はどうする。
官僚主導と官僚の無駄遣い排除は行えるのか。これこそ難問である。問題の所在は分かっているが、ガードが厳しく、一筋縄ではいかない。この難問を解く鍵は官僚トップの人事権を政府が握ることである。これができれば政府主導がかなう。できなければ、また骨抜きであろう。八ッ場ダムの問題に見るごとく、50数年も国民を翻弄する官僚政権がある。この仕組みの解体はいったいできるのか。
民主党に政権が代わって一番よいことは、ダム問題や羽田のハブ空港化など、問題が明るみに出ることである。いままでなぜこういう議論が起きなかったのかである。次回以降、地方めぐりと同時に、時事問題にもコメントをしたい。
2009年10月
FMIC地域問題研究会 NAM記
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