小生のごとく、初心者用にヨルダンの概要を記す。
(国名)
ヨルダンは、正確には「ヨルダン・ハシミテ王国」である。1946年アブドラーが初代大統領としてヨルダン王国として独立。1953年長男フセインが国王になる。ビジネスルームには両国王の写真が掲げられている。1994年ヨルダン・イスラエルの平和条約調印、1999年、アブドッラー国王(二世)即位。
(国土と民族)
面積9万k㎡、日本の北海道とほぼ同じ、人口も550万人で北海道に似る。首都アンマンの人口は約150万人、人種はアラブ人が大半でアラビア語を話す。パレスチナ人の割合は70-80%であるといわれる。だからヨルダン人といえば、パレスチナ人のことである。イスラエル建国時に住居を奪われたパレスチナ難民は約200万人で約32万人は難民キャンプに居住。これらは政治的にも大きな問題である。その他土漠に住むベドウィンがいる。
ヨルダン人は金持ちである。金持ちの息子だから働かなくても食っていける。日本のニートのようなものだ。3Kのダーティ・ワークの殆どはバングラディシュ、エジプト、フィリピンなどの出稼ぎ人である。フィリピン人はサービス業に向く。低賃金で、かつにこやかで愛嬌がある。この国の雇用促進について、日本の労働省が自国のニート問題、失業問題をそっちのけに支援しているという。
(経済)
世界情勢は金融危機であるが、昨今の原油高騰の中で世界の金は中東に集まり、その金の一部がヨルダンに流れる。ヨルダンは中東の中では、イスラエル、エジプトなどと同様に石油がないので、湾岸諸国ほどは豊かではない。いかし、実質経済成長率、6-8%で、まだまだ成長著しい。ヨルダンは政治的に安定しているので、湾岸諸国の投資の多くは不動産である。ドバイの土地は異常に高くなりすぎた。
経常収支は赤字である。輸出産業があまりない。主要輸出品目は、肥料、オリーブ、死海製品、大理石などで、あまり多くない。結局、財政収支も赤字で、以前は海外からの資金援助もあったが、現在は、若干ではあるが、減りつつある。対外債務残高は財政赤字ゆえ増えつつあるが、IMFからうるさく言われ、減らす努力はしている。財政赤字を作った理由の一つは、政府のばら撒き行政にあるとしている人もいる。現在の王様はベドウィンに押されて王になったが、今はパレスチナ人に押されている。あちこち金をばら撒く必要があった。
借款はあまり喜ばれない。IMFからもうるさく言われている。金なら、湾岸諸国からの資金導入で急増している。
(都市)
ヨルダンの都市は首都アンマン、南の唯一の開港部はアカバ、いずれも急速に都市化が進んでおり、現在も建設ラッシュである。アンマン市内は車の渋滞、路上駐車で身動き取れない状態である。道はストリート名とビル番号で識別している。次回は生活事情を述べる。
2008年10月
地域問題研究会主査 NAM記
世界の現状は、英語圏、欧米が握る。最近は中国、日本、韓国などの東アジアの台頭が著しいが、第三世界であるアラブ=中東は如何なる世界であるか。最近のアメリカ発金融不況も、その要因のひとつに中東の原油高がある。原油の掘削原価は1バーレル40ドルというから、世界中の金が中東に吸い取られているかっこうだ。今や中東情勢から眼が離せない。JICAの仕事でヨルダンに行く機会があった。茨城県のコラムを一時中断し、急遽ヨルダン情報を送らせてはいただきたい。
ヨルダンとは一体どこなのか、どんな国なのか。多くの人はあまり関心がない。ヨルダンはイスラエル、シリア、イラク、アラビアに接す。今年になってアフガニスタンで日本人が殺された。複雑、当惑、脅威、不透明感が漂う。ヨルダンは中東では比較的安全なところであるという。とりあえず、冥土の土産に中東に飛ぶ。
関空発23:10、中国、インドの上空を経て、飛行時間約10時間、ドバイ着翌朝4:45。とうとう中東に来た。アラブ首長国連邦のドバイ、中東の中核空港である。人々でごった返し、活気がある。空港のフロアに寝転ぶアラブ系の人たち。中東にやってきたぞという実感である。高層ビルが立ち並ぶ。バ-ジ・アル・アラブはドバイの象徴。湾岸諸国で最も近代化が進んだ都市といわれる。アラビアンリゾートである。贅を尽くしたホテル群。美しい海岸、ウォーター・パーク、スキー、ゴルフ、温泉、砂漠ツアーが楽しめる。
頭の中で、中東のキーワードを探ってみる。砂漠、実は、スキーができる。遊牧民:実は、シリアやイラクが農業の発祥地。イランやトルコでも稲作が行われている。宗教:イスラム教、実は、ユダヤ教、キリスト教もあり。多宗教の混在。
ドバイから約2時間半でヨルダン(クイーン・アリア・国際空港)に着く。殆ど砂漠の上空を飛ぶ。まさに一面砂漠の景観はすごい。そしてこの砂漠には人が殆ど住んでいないということだ。しかし、砂漠の真ん中の国道沿いに住宅らしきものがたまに見える。アパート群だという。水、食料、電気、仕事などに隔離されたところでどう生活しているのか。とても気になる。後で、現地の人に聞くと王様の命令で作られたベドウィン族(砂漠の民)の家だそうだ。
空港から約50分で、アンマンに着く。Taxi料金16DJ(約2500円)。市内に近づくと緑が増える。アンマンでもドバイ同様、都市づくりは現在進行形である。あちらこちらで建設中である。ヨルダンの治安は良いという。王国だからか、軍隊・警察が強い。治安が良くて涼しいから、イラクの金持ちが来るし、パレスチナ難民が来るという。人口約500万人、国土は北海道と同じくらいである。砂漠が国土の80%を占める。森林が国土の80%を占める日本と大きく違う。年間降雨量がわずか100mm未満、日本は1700mm。ヒバも大事にされるヨルダン。土の家。土といっても固い、岩盤のようだ。建物は殆ど白い石造りである。町並みに違和感はない。むしろ美しい。
中心街から離れたCENTURY PARK HOTEL に滞在する。4★ホテル。COMFORT HOTEL は、ダウンタウンにあり、安くて便利だが、しばしば、金が盗まれるという。部屋に金庫があるが、マスターの番号は従業員も知っているし、ひどいのになると金庫の裏からこっそり開くという。実に信用ならない金庫である。それでもヨルダンは治安がよい方であるという。
次回以降、ヨルダン国の概要、ヨルダンの生活事情、ビジネス環境などについて述べる。
注:時差:7時間 ヨルダン正午のとき、日本は19:00
通貨・両替:1JD=160円
2008年10月
地域問題研究会主査 NAM記
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| << < | 現在 | > >> | ||||
| 1 | 2 | 3 | 4 | |||
| 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
| 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
| 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | |